【 環境配慮設計の手法 】
環境配慮設計を取り組むにあたり、現在世の中で比較的広く一般的に利用されているLCA(Life Cycle Assessment)の手法を採用しました。
LCAとは、製品を構成する原材料の採取や製造工程にはじまり、製品の使用や廃棄までの一連の工程において、製品が環境に与える負荷の大きさを評価する手法です。つまり、製品の一生涯の環境負荷を評価しようとするものです。
LCAの評価には、環境負荷につながる指標を利用しますが、当社では二酸化炭素の排出量に着目してLCAを実施しました。
当社がLCAを実施するにあたり設定した事項については、下記表(こちら)を参照ください。
当社がLCA解析を実施するにあたり設定した項目は以下の表の通りです。
設定項目 | 項目の概要 | |
実施目的 | 結果の利用用途、評価手法としてLCAを選択した理由、結果の提供者・公表先等を設定する。 |
利用用途 現行製品の環境負荷把握。 環境負荷低減製品の開発。 LCA選択理由 提供者・公表先 |
対象製品 | 対象とする製品を設定する。製品間比較を行う場合は、比較対象も設定。 |
(1) KBWシリーズ 現行シリーズ、比較対象として旧シリーズ (2) K8FE、K8Eシリーズ (3) ME用フィルタ(HSシリーズ) |
機能単位 | 評価する製品の機能や性能を一定の数量単位で表現して設定する。 | 要求されたろ過運転期間(年数)において、所定の濾過性能で運転を行うことを機能単位とする。ろ過機運転期間は15年と定めた。 |
基準フロー |
機能単位で表される機能を満たすために必要な製品システムの出力の量を、機能単位と製品の性能から設定する。 (LCAを行う基準量を決める) |
納入した1台の濾過器が、要求されたろ過運転期間ろ過を行うことが通常であると考え、1台当たりについてLCAを実施することとする。 |
システム境界 | 対象製品の調査範囲を設定する。 |
素材製造時、部品製造時、部品輸送時、製品輸送時、顧客使用時、製品回収時、廃棄処理時のそれぞれについて、調査を行う。 部品輸送時は、主要部品(本体、蓋、集合体)についてのみ調査する。 顧客使用時については、実際に製品が稼働する時間を推定し、その時間について調査する。(上記運転期間に稼働係数を掛ける) |
環境負荷項目 | データを収集すべき環境負荷項目を設定する。 |
社会的に大きな問題となっている地球温暖化に着目し、この要因の主要物質である二酸化炭素(CO2)を環境負荷項目とする。 (CO2排出量について調査する) |